
次期首相戦略
バイオ戦略を未来の「国益」につなげるために
加藤紘一+黒川清
経済再生の手段か目的か
黒川;ITは経済再生という手段を目的化したところに問題があった
バイオはそうであってはならない
加藤;2006年「第三次科学技術基本計画」
胚性幹細胞やクローン胚の利用
→倫理的な問題
バイオは政治が主導する
黒川;「くにのかたち」に責任を持つリーダーを
加藤;地方自治体におけるバイオクラスター構想
全国におけるインフラ整備
黒川;ハコモノから研究の中身へ
加藤;1995 1ドル=79円75銭
産業空洞化論
橋や道路→建設公債
学術研究費→研究者の生活費(ひたすら赤字)
黒川;予算に理屈がいるのがお役所
加藤;西川潤一氏の提案「知的財産」
2001 経済産業省に「産学連携室」
失敗に学ぶ
黒川;日本の大学発ベンチャーは700社を越える
バイオビジネス・アナリストがいない
『ウォールストリート・ジャーナル』の科学部もない
加藤;大阪大学で遺伝子治療薬のベンチャーで未公開株取得の問題
黒川;2004.4 薬事法改正
過去の臨床研究データが新薬承認申請に使える
加藤;研究者はそういうことに疎い
黒川;米国では治験の当事者が株を取得できないよう法整備が進む
「研究とは、ある絶対的な真理に基づいて自動的に進むものではなく、
現場の研究者の感触で進んでいく」
政策提言できる日本学術会議に
加藤;総合科学技術会議に権限が集中。総理が議長をしているから
カウンターとしての日本学術会議
黒川;「日本学術会議改革法案」
加藤;政策提言をする組織として機能させるためには事務局に優秀なスタッフが
いるかどうか
黒川;米国では政権が変るときに、科学技術スタッフも一新
ナショナル・リサーチ・カウンシルと科学技術と国の安全について
委員会を立ち上げる。
加藤;一億円ぐらいの費用で十分
黒川;米国に15年間いて、リスクを背負い込んでサバイバルすることで
日本の様子がよく見えた。
この国のかたち
加藤;防衛力で国際貢献、改憲ではなく、人間と自然の営みをきちんと捉え直し、
科学技術の振興で国際的地位を上げるのが大事
黒川;「国益」とは品格のある、尊敬される人をつくること。
自分の健康にきちんと関心を持つように子供時代から教育することが、
真の国家戦略。小学校で科学を教えよう。
加藤;それこそ、真の産官学連携
経済効率ではなく国の将来に希望が持てることが国益
Comment
バイオ医薬品産業は、患者が知的財産権を放棄して提供した、人体由来の情報を
集積した上に成り立っている。情報を扱うのに「公正さ」が必要。
産官学癒着なのが今。